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気が向くまま徒然ブログ。
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取り敢えず文字で叫びたくて。
ネタバレありなので折りたたみ。

「ああ、つまりはある意味現代版鶴の恩返しなのね」
涙で霞む視界をどうにかしようと仰向きながらぼんやり思い付いた感想。
いや、厳密に言うと大分違うけど。

母に「泣いたから読むといいよ」とビデオレンタル店に行く車中力説され、手渡されたのが、文庫版の「陽だまりの彼女」だったわけですが。
いつもだったら「あー、ありがとう」で済ませて目を通すことは少ない母のお勧め。
申し訳ないとは思ってる、思ってるけど活字なせいなのか、人に勧められたからなのか、なかなか食指が動かないのがいつものパターン。
いや、本当に申し訳ないとは思っているんだけど。
だけど今回に限って、確かになかなか読み出しはしなかったけど(小説って一気に読みたいじゃないですか、時間欲しいじゃないですか)ずっと気にはなってて、時間が出来たので一気に読みました。
多分後述する理由もその一因ではあったと思う。
取り敢えず本当に勢いで読んだ。
そしてまんまと号泣した。
号泣しながら母に「読んだ、泣いた」とメールしたほど。
誰でもいいから取り敢えず「泣いた」という事実を伝えて共感したい感じ。
「でしょう?」という返信と共に「あんたが私の勧めた本を読むなんて初めてじゃない?(笑)」と揶揄もされましたが。
まぁそれはそれだよ、悪かったと思ってるよ。
人から勧められたものが気にはなるけど億劫だ、と、そういうことなんでしょう?と言われるとぐうの音も出ないのですが、それに矛盾するようですがでも読んで欲しくて、あと気持ちを落ち着かせたくて感想を書いている次第です。
でも、感想を書くにはネタバレをしなければならないジレンマもまた矛盾というか。
ということで以下ネタバレ感想です。
出来れば新鮮な驚きを味わってほしいので読んで欲しくないような気もしつつ、バラしてスッキリしたい。
読了後に感想を共有出来るのが一番いいんですけどね。





取り敢えずヒロインの真緒がかわいい。
かわいくて仕方ない。
真緒万歳。
そしてまた、主人公であり彼女の夫でもある浩介もかわいい。
というかこのカップルがめちゃくちゃかわいい。
リア充末永く爆発しろとしか言えない。
程よくイチャイチャしつつ、程よくシビアで、でも最終的にお互いな大好きな辺りが本当にかわいくて仕方なくて、前半は幸せに読み進められる。
だけど途中からあからさまに雲行きが怪しくなってきて、そういえばこれは泣く話だと手渡されたことを思い出して読み進めるのがある意味で怖くなる。
でも気になるので一気に読む。
おいおいやっぱりそういう方向かよと息苦しくなる。
でも読む。
そして、読了して大号泣です。
甘いけど苦い。
苦くて悶絶する。
終盤の事件ではハラハラとページを捲らせられたりしつつ、ああ結局そこに落ち着くのかと若干の落胆を覚えつつ、エピローグ部分で落ち着きかけた涙腺に一斉攻撃を喰らう。
読み終えたあとはへとへとでした。

「猫が、キーなんだよ」
そう事前に言われてから母に文庫を渡されました。
読み終わってからしみじみ思う、お母様、それは盛大なネタバレだと。
おかげで若干オチが読めてしまった。
といっても本当に最後の最後で「あ」と思っただけで、物語にぐいぐい引きずり込まれていた私はそんな話忘れていたわけですが。
最近の私の動向をある程度知っていて勘のいい人なら気付くかもしれないけれど、正直「猫」と言われて気になったのだと思います。
最初「猫がキーなんだよ」を「猫がキーパーソンなんだよ」に聞き違えてドキっとしたくらいで。
pixiv企画の企画っ子という形で「猫」を自キャラに迎えて以降、猫が気になって仕方ない。
猫がかわいくて仕方ない。
「動物のキャラを作ると、その動物が気になって仕方なくなるよね」と話を振ったところ「うんうん」と肯定してもらったのであー私だけじゃないんだ良かったーなどと胸を撫で下ろしたこともありました。
閑話休題。
そして読了後、案の定涙を拭いながらこうも思っていたわけです、「うちのこがいる…!!!」と。
化け猫がいる。
人間が大好きすぎて、化けてしまった猫がいる。
親馬鹿もいいところですがもう仕方ない。
それをさて置いてもじんわりとくる話だったのですが、もうそれが気になって仕方ない。
自キャラに置き換えて更におうおうと泣くわけです。
馬鹿かと。
仕方ない。
寿命の話をちらちら考えたこともあったので余計に、クる。
伏線をちらちら読み返して「ああ、ああ」と思いながらまた泣く。
真緒がかわいくて仕方ない、ちょっと読み返しては自キャラ変換しちゃうのはもはや仕方ない。
と思う。
余談ですが、「真緒」という名前はもしかして中国語の「マオ(猫)」から来てるのかなと思ったり。

そんな邪な妄想もしつつではありましたが、もはや説得力があるかは微妙ですが、それを抜きにしても素敵な小説だったと思います。
文庫版解説にあるように、恋愛小説的ハッピーエンドを求めるのであれば、確かにしっくりこない部分はあるけれど。
でもあのオチでなければそれはそれでしっくりこない、投げっぱなしな感じがするのでやっぱり「仕方ない」のですけども。
ただ、一度読了したあとに、強烈に読み返したいと、頭から読みたいと久しぶりに思った気がする小説でした。
種明かしをされた上で、伏線をもう一度味わいたい。
「彼女」が一生懸命生きて、幸福だった日々の中にある小さな秘密を探したいわけです。
「ああそういうことかぁ」「ああ、それで」って納得したいわけです。
何度でも繰り返します、真緒かわいいよ真緒。





大手を振って人に勧められるかというと、好き嫌いは若干分かれる気はします。
べったべたなお涙頂戴ものが嫌いなら駄目だと思うし、読了後のすっきり感を味わいたいならそれにも向いてないように思います。
でも難し過ぎずかと言って幼稚というわけでもなく、すっと入ってくる文体も好感の持てる、個人的には好きな小説でした。
伏線を味わう楽しみを胸に、落ち着いた頃にまた読もうと、読みたいと思うくらいには。
正直今すぐにでも読みたいくらいですが、今読んだら確実にしょっぱなから泣きそうだ。
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